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確率−さいころの目

確率を求める3 目次 >

 さいころを投げたときの、目の出方の確率を求めてみましょう。

 はじめに用語を確認します。自然数は正の整数です。素数は1を含まず、素数の約数は1かその数だけです。0は整数で偶数です。整数・偶数・奇数には負の数が含まれます。

自然数  1,2,3,…
素数  2,3,5,7,11,…
整数  0,±1,±2,±3,…
偶数  0,±2,±4,…
奇数  ±1,±3,±5,…
倍数  2の倍数: 2,4,6,…
約数  6の約数: 1,2,3,6

例題
 さいころを1つ投げます。奇数の素数が出る確率を求めてください。

 全ての場合の数は、N=6
 奇数は、1,3,5  このうち素数は、3,5 なので、
 対象の場合の数は、n=2
 確率は、p=n/N=2/6=1/3 ・・・(答)

例題2
 大小2個のさいころを同時に投げるとき、目の積が5以上になる確率を求めてください。

 全ての場合の数は、N=6×6=36
 対象の場合の数 n を求める。
 大の目を a 、小の目を b とする。
 目の出方の組合せを{a,b} で表すと、
 ab≧5 となる場合は、
 {1,5} {1,6} 並べ方は4通り ← 15 51 16 61
 {2,3} {2,4} {2,5} {2,6} 8通り
 {3,3} {3,4} {3,5} {3,6} 7通り ← 33 は1通り
 {4,4} {4,5} {4,6} 5通り
 {5,5} {5,6} 3通り
 {6,6} 1通り
 n=4+8+7+5+3+1=28
 求める確率 は、p=n/N=28/36=7/9 ・・・(答)

(別解)
 (積≧5 の確率)=1−(積<5 の確率) から、
 ab<5 となる場合は、
 {1,1} {1,2} {1、3} {1,4} 並べ方は7通り
 {2,2} 1通り
 n=7+1=8
 p=1−n/N=1−8/36=1−2/9=7/9 ・・・(答)

練習
1.  1から6の目が出る大小2つのさいころを同時に1回投げるとき、出る目の数の和が10以下になる確率を求めてください。
(東京都)
2.  1から6の目のついた1つのさいころを2回投げるとき、1回目に出た目の数を a、2回目に出た目の数を b とします。このとき、a<b となる確率を求めてください。
(新潟県高)
3.  1つのさいころを2回投げるとき、1回目に出た目の数が、2回目に出た目の数の倍数となる確率を求めてください。
(愛知県高)
4.  2つのさいころを同時に投げるとき、出る目の数の積が12となる確率を求めてください。
(大阪府高)
5.  大小2つのさいころを同時に投げます。
(1) 出る目の数の和が5になる場合は何通りですか。
(2) 出る目の数の和が10 の約数になる確率を求めてください。
(熊本県高)
答 え











答 え
1.
 全ての場合の数は、N=6×6=36
 対象の場合の数 n を求める。
 大の目を a 、小の目を b とする。
 目の出方の組合せを{a,b} で表すと、
 a+b≦10 となる場合は、
 {1,1〜6} 並べ方は11通り ← 11 12 21 13 31 …
 {2,2〜6}  9通り
 {3,3〜6}  7通り
 {4,4〜6}  5通り
 {5,5}     1通り
 n=11+9+7+5+1=33
 p=n/N=33/36=11/12 ・・・(答)
(別解) 
 (和≦10 の確率)=1−(和>10 の確率) から、
 a+b>10 となる場合は、
 {5,6} {6,6} 並べ方は3通り
 p=1−3/36=33/36=11/12 ・・・(答)
2.
 a<b となる並べ方(a,b)は、
 (1,2〜6) 5通り
 (2,3〜6) 4通り
 (3,4〜6) 3通り
 (4,5〜6) 2通り
 (5,6)    1通り
 対象の場合の数は、n=5+4+3+2+1=15
 全ての場合の数は、N=6×6=36
 p=n/N=15/36=5/12 ・・・(答)
3.
 a が b の倍数となる並べ方(a,b)は、
 (1,1)         1通り  ← 1は、1の倍数
 (2,1か2)      2通り
 (3,1か3)      2通り
 (4,1か2か4)    3通り
 (5,1か5)      2通り
 (6,1か2か3か6) 4通り
 対象の場合の数は、n=14
 全ての場合の数は、N=6×6=36
 p=n/N=14/36=7/18 ・・・(答)
4.
 一方の目を a ,他方の目を b とする。
 ab=12 となる組合せ{a,b}は、
 {2,6} {3,4} から、並べ方は4通り
 対象の場合の数は、n=4
 全ての場合の数は、N=6×6=36
 p=n/N=4/36=1/9 ・・・(答)
(参考)
 組合せ{2,6} {3,4}を、並べ方で表すと、
(2,6) (6,2) (3,4) (4,3) となり、
もれや重複によって場合の数を間違えやすい。
5.
(1)
 大の目を a ,小の目を b とする。
 a+b=5 となる組合せ{a,b}は、
 {1,4} {2,3} から、並べ方は4通り ・・・(答)
(2) 
 10の約数は、1,2,5,10
 このうち、a+b が10の約数となる組合せ{a,b}は、
 {1,1}       並べ方は1通り
 {1,4} {2,3} 4通り
 {4,6} {5,5} 3通り
 対象の場合の数は、n=1+4+3=8
 全ての場合の数は、N=6×6=36
 p=n/N=8/36=2/9 ・・・(答)


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