法則・定理による証明
数学の計算では、交換・結合・分配法則がもとになります。3つの法則を使って証明してみましょう。
交換法則: A+B=B+A AB=BA
結合法則: (A+B)+C=A+(B+C) (AB)C=A(BC)
分配法則: A(B+C)=AB+AC
例1: 交換法則を使って、A+2=2+A を証明せよ。
証明
A+B=B+A である。
Bは任意の数なので、B=2 についてもいえる。
よって、A+2=2+A である。
例2: 結合法則と分配法則から、(B+C)A=BA+CA を証明せよ。
証明
左辺=(B+C)A とすると、交換法則から、
=A(B+C) 分配法則から、
=AB+AC 交換法則から、
=BA+CA
=右辺
例1では、「A+B=B+A という法則があり、Bは任意の数なので、B=2 についてもいえる」としています。これは「普遍(すべて)にいえることは、個別にもいえる」という個別化の原理にしたがっています。
例2では、「(B+C)Aを交換法則から、項を交換し、A(B+C)」としています。これは、XY=YXで、Xを(B+C)、YをAに置き換えたものです。このように、文字の置き換えは個別化の原理にしたがっているわけです。
直角三角形の3辺の長さをA、B、C(斜辺)とすると、三平方の定理(ピタゴラスの定理)がなりたちます。
三平方の定理:
直角三角形ならば A2+B2=C2 であり、A2+B2=C2 ならば、直角三角形である。
直角三角形 ⇔ A2+B2=C2
例3: 3辺の長さが 3、4、5 の三角形は直角三角形であることを証明せよ。
証明
32+42=9+16=25
52=25
よって、32+42=52 なので、三平方の定理から、直角三角形である。
ここでも個別化の原理が使われています。「→」は「ならば」と読みます。
普遍: A2+B2=C2 → 直角三角形
個別: 32+42=52 → 直角三角形
練習
1. つぎの証明は、移行の法則によりますか、個別化の原理によりますか。
足が6本ある虫を昆虫という。
よって、足が6本あるカブトムシは昆虫である。
カブトムシには足が6本ある。
足が6本ある虫は昆虫である。
よって、カブトムシは昆虫である。
2. 3辺の長さがが 5、12、13 の三角形は直角三角形であることを、三平方の定理を使って証明してください。
答 え
答え
1.
個別化の原理
移行の法則(三段論法)
2.
52+122=132 であることを証明できると、三平方の定理から直角三角形であることがいえる。
左辺=52+122=25+144=169
右辺=132=169
よって、左辺=右辺 となり、直角三角形である。
交換法則: A+B=B+A AB=BA
結合法則: (A+B)+C=A+(B+C) (AB)C=A(BC)
分配法則: A(B+C)=AB+AC
例1: 交換法則を使って、A+2=2+A を証明せよ。
証明
A+B=B+A である。
Bは任意の数なので、B=2 についてもいえる。
よって、A+2=2+A である。
例2: 結合法則と分配法則から、(B+C)A=BA+CA を証明せよ。
証明
左辺=(B+C)A とすると、交換法則から、
=A(B+C) 分配法則から、
=AB+AC 交換法則から、
=BA+CA
=右辺
例1では、「A+B=B+A という法則があり、Bは任意の数なので、B=2 についてもいえる」としています。これは「普遍(すべて)にいえることは、個別にもいえる」という個別化の原理にしたがっています。
例2では、「(B+C)Aを交換法則から、項を交換し、A(B+C)」としています。これは、XY=YXで、Xを(B+C)、YをAに置き換えたものです。このように、文字の置き換えは個別化の原理にしたがっているわけです。
直角三角形の3辺の長さをA、B、C(斜辺)とすると、三平方の定理(ピタゴラスの定理)がなりたちます。
三平方の定理:
直角三角形ならば A2+B2=C2 であり、A2+B2=C2 ならば、直角三角形である。
直角三角形 ⇔ A2+B2=C2
例3: 3辺の長さが 3、4、5 の三角形は直角三角形であることを証明せよ。
証明
32+42=9+16=25
52=25
よって、32+42=52 なので、三平方の定理から、直角三角形である。
ここでも個別化の原理が使われています。「→」は「ならば」と読みます。
普遍: A2+B2=C2 → 直角三角形
個別: 32+42=52 → 直角三角形
練習
1. つぎの証明は、移行の法則によりますか、個別化の原理によりますか。
足が6本ある虫を昆虫という。
よって、足が6本あるカブトムシは昆虫である。
カブトムシには足が6本ある。
足が6本ある虫は昆虫である。
よって、カブトムシは昆虫である。
2. 3辺の長さがが 5、12、13 の三角形は直角三角形であることを、三平方の定理を使って証明してください。
答 え
答え
1.
個別化の原理
移行の法則(三段論法)
2.
52+122=132 であることを証明できると、三平方の定理から直角三角形であることがいえる。
左辺=52+122=25+144=169
右辺=132=169
よって、左辺=右辺 となり、直角三角形である。
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